「不貞行為」の定義

前回までは破綻について書きましたので,今回は「不貞行為」の定義について。

「性行為」を行った場合,「不貞行為」にあたることについては異論がないところです。
では,その前段階の場合,どこまでがセーフでどこからがアウトなのでしょうか。

ここでも「婚姻共同生活の維持という権利又は法的保護に値する利益」が出てきます。
要するに,婚姻共同生活を侵害・破壊に導く可能性があると認められる行為であれば,性行為そのものでなくても「不貞行為」にあたるということになります。

基本的にはケースバイケースということになりますが,例えば性行類似行為であればほぼ性行為ですので,「不貞行為」に当たりやすいと言えます。
他の行為,例えばキスをする,手をつなぐ,デートをするなどといった行為は,それ単体で不貞行為と評価されることは稀でしょう。
ただし,例えば1年以上にわたって欠かさず毎週3回デートしていたなどといった事実がある場合,それだけ親密であるということが性行為の存在を推測させる事情になりえますし,また,性行為をしていないとしても婚姻共同生活の維持という権利または利益を侵害する行為と評価される可能性もあるということとなります。

もっとも,そういった行為で裁判所に不貞を認定してもらえるかはどうしても不安が残りやすいところですので,やはり確実なところとして性交渉の事実を押さえたいというのが基本です。


なお,性行為がホステスなどのいわゆる「枕営業」として行われていた場合,不貞行為に当たらないとする裁判例(東京地方裁判所平成26年4月14日)がありますが,これははっきり言って変な下級審の裁判例(最高裁判所の判例ではない)です。
おいおいそのあたりについては書きたいと思います。

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